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人事のプロが語る、集団面接の評価視点と頻出質問の攻略法とは?

就活で必ず目にする集団面接。 集団面接における企業側の評価視点がわからない就活生も多いと思います。 そこで現役の人事コンサルタント坂本さんに、「集団面接」について伺いました。 今回は集団面接の評価視点、そして頻出の質問に対する対策方法をお伝えします。

2018.01.13.Sat

 

1時間で面接官一人が、就活生複数人を一度に面接する集団面接。

 

集団面接の対策が甘いと、個人面接にすらたどり着けず涙を飲むことも…

 

そこで現役の人事コンサルタント坂本(仮名)さんに「集団面接」について聞きました。

 

今回は、集団面接における人事側の評価視点や、頻出の質問と伝え方など選考対策に役立つ情報をお伝えします。

 

全就活生必見の内容です。

目次

1.集団面接における3つの評価視点とは?

2.集団面接で頻出の質問と対策方法
「自己紹介」の評価視点と伝え方
「学生時代力を入れたこと」の評価視点と伝え方
「志望動機」の評価視点と伝え方
「自己PR」の評価視点と伝え方

3.集団面接によくある失敗

 集団面接における3つの評価視点とは?

―ではまず、集団面接はどういった視点から学生の評価を行っているのでしょうか?

坂本:まず抑えてほしいのは、集団面接を行う企業側の意図。

集団面接の実施意図は「短い時間で多くの学生を選考し、ふさわしくない人材を足切りする」というもの。

そのため、集団面接は減点評価になります。

そこで面接官は自社にふさわしくない、もしくは基本的なマナーができていない学生をドンドン減点し落としていきます。

つまり、集団面接では人事の評価視点を理解した上で、いかに減点行為をしないかが重要になってきます。

これを踏まえて、集団面接時の人事側の評価視点は大きく分けて3つ。

1点目は、学生の雰囲気が求めている人材に合致しているどうか

2点目は、社会人として必要なマナーができているか

3点目は、時間的制約の中で各質問の評価視点を理解して答えられているか

では、この3点について詳しく説明していきます。

集団面接の評価視点①:自社に相性の良い学生かどうかとは?

坂本:まず1点目の「自社に相性の良い学生かどうか」とは、志向性や就活の軸などから「その学生が会社にマッチするか」を判断する視点です。

基本的にすべての選考では「自社の求める人材にふさわしいか」を確認しますが、集団面接では学生一人当たりに割ける時間が短い。

それ故、例えばリーダーシップの有無といった内面的な要素を、集団面接で見極めるのは非常に難しい。

だから、就活生の性質や志向性が自社にふさわしいかを大まかに判断することが、集団面接の目的です。

極端な例で恐縮ですが、10年から20年のスパン活躍してほしいと考えている会社が「5年後に起業したい」という学生を採用しようとは思わないですよね?

逆に、就活生側の視点としては、「企業が求めている人物像にマッチする」ことを伝えられればOK。

OB訪問や会社説明会で、企業が求める人物像や、またそれらが求められる理由などを知る。

そして、自分は企業が求める人物像と合致していることを、面接官とのやりとりでアピールすることが、選考通過のコツとなります。

集団面接の評価視点②:社会人として必要なマナーができているかどうか

坂本:2点目は、社会人として必要なマナーができているかどうか

マナーと言うと「挨拶、スーツの着こなしなど最低限の儀礼を守れているか」。そういったイメージがありますが、その根本にあるのは、他者への配慮ができるかどうか。

例えば、集団面接で「他の就活生に対して失礼な態度を取っていないか」なども含まれると考えてください。

こういったマナーは、仕事上関わる人に不愉快な思いをさせないか、円滑なコミュニケーションが取れるかを判断する1つの基準となります。

そして、マナーは「できているか」「できていないか」という点で簡単に判断できる項目です。

そのため、集団面接に限らずあらゆる選考においてチェックされています。

中でも減点方式の集団面接においては、特に注意して見られると考えてください。

また、特に金融業界などでは、会社の重役を相手にするケースが多いことや、お金という重大なファクターを取り扱うことから、マナーを非常に厳しくみる傾向もあります。

注意すべき点としては、普段から気遣いができる人でも、普段ビジネスマナーに接していなければ、なかなか身につかないようなマナーもあること。

「他の就活生の話をきちんと聞いているかどうか」のようなマナーは、普段から気遣いのできる人であれば、自然とできることかもしれません。

ただ、「入室の際のノックは3回」「『おかけください』と言われるまで着席しない」などは、それまでビジネスマナーに接したことがなければ意外に知らないマナーかもしれません。

最低限の部分で減点されてしまわないよう、一度はマナー本などに触れてみるのも良いでしょう。

最後に付け加えると、集団面接では面接官の態度が悪かったり、返答がぶっきらぼうだったり、いわゆる「圧迫面接」のような面接を受けることもあります。

このような面接官に遭遇すると、面接官に悪い態度を取ったり、感情的に答えてしまう就活生もいます。

ですが、就活生のストレス耐性や態度の悪い顧客に対してどうふるまうのか、これを見極めようとして、意図的に集団面接で悪い態度を取っていることも。

だからこそ感情的にならず、対応しましょう。

集団面接の評価視点③:時間の制約の中で、質問の評価視点を理解して伝えられているかどうか

—では最後の評価視点「時間的制約の中で、各質問の評価視点を理解して答えられているか」について、詳しくお願いします。

坂本:集団面接では、学生一人当たりの持ち時間がとにかく少ないです。

例えば、1時間で集団面接が行われるとすると、5人就活生がいる場合一人当たり12分。

面接官からの質問の時間を考慮すると、12分のうち4分が面接官の質問となります。
そのため面接時間のうち8分しか、一人の就活生が喋れない。

この8分の中で、各質問の評価視点を理解し、端的に伝えられるコミュニケーション能力があるかを見ています。

では、各質問の評価視点とは何か、それは具体的な質問によって変わるところです。

集団面接で頻出の質問と注意点とは?

—なるほど。では、集団面接における頻出の質問とその意図とはなんでしょうか?

坂本:基本的に集団面接で聞かれるのは、自己紹介、学生時代力を入れたこと、志望動機、自己PRの四つと考えてください。

では、それぞれの質問の評価視点をお伝えしていきます。

集団面接における「自己紹介」の評価視点について

坂本:大前提として、自己紹介は面接官に問われた内容に即して答えることが大事。

例えば、「お名前と大学名を教えてください。」と面接官に言われた場合は、氏名と大学名のみを答えるようにしましょう。

ですが「自己紹介をお願いします」と聞かれた場合、一分間である程度裁量を持って自分自身のことを話せます。

この「自己紹介をお願いします」というケースは、人事も評価視点を持って聞いています。

このケースにおける「自己紹介」の評価視点は、一つです。

簡潔に自分を印象付けるメッセージングができているか

自己紹介で話すべき主な内容は、

① 名前
② 大学名・学部専攻名
③ 学生時代力を入れていること
④ 特技・趣味
⑤ 簡単な自己PR

となります。

名前や大学名などを話すと自己紹介はテンプレ的になりがちです。

しかし人事は、自己紹介で就活生の個性や人間性、キャラクター像を掴みたい。
なので、自己紹介に印象的なメッセージングを考えられているかが重要です。

では、良い自己紹介の例文を出して考えましょう。

『私は○○大学経済学部の○○です。専攻はミクロ経済学で、○○に関する論文を執筆しています。

 

 私は所属したテニスサークルで、コーチとして練習の統括だけでなく、初心者への気配りを大事にしました。

 

 縁の下の力持ちとして周囲に貢献する姿勢がモットーです。』

この「縁の下の力持ち」というメッセージを入れることで、周囲に対して貢献意欲の強い人材と人事に印象付けられる。

このように自分がどういった人間であるかを把握した上で、自分を印象付けるキャッチフレーズを自己紹介に加えると有効です。

集団面接における「自己紹介」の注意点

坂本:しかし、自己紹介で気を付けるべきことは、自己紹介=自己PRの時間と勘違いし、自己PRをしてしまうこと。

その結果、自己紹介が冗長になる就活生がいます。

先ほどもお伝えしたように、集団面接は就活生一人当たりの持ち時間が少ない。

一分程度でまとまるように、あらかじめ自己紹介の内容を決めておきましょう。

集団面接における「学生時代力を入れたこと」の評価視点

坂本:学生時代力を入れたことへの評価視点は以下の2点。

① 学生時代力を入れた経験を通じて、どのような成果を上げたのか。

② そして成果が上がるまでのプロセスに再現性があるか。

なぜなら社会人においても、成果とプロセスの妥当性この二軸で判断するためです。

ビジネスの世界では、会社として利益を出すために、社員一人に目標が与えられ成果が求められます。

そして成果を上げるには、そのプロセスが妥当でかつ応用が利くものでなければならない。

プロセスがいい加減なものであれば、たまたま良い結果が出たとしても、それは偶然かもしれません。

その人が持続的に成果を上げ続けられるかどうかには疑問符がつきます。

そのため、「学生時代力を入れたこと」を聞く意図として、どういった成果を上げたのか、また妥当なプロセスを踏み、入社後も成果を出せるか思考力があるどうか、を図りたいわけです。

この二点を確かめるために、「なぜその取り組みを行ったの?」というプロセスの妥当性を図る深堀りや、「その経験から何を学んだの?」と今後の可能性、再現性を図る深堀りを行います。

では、以下の段落で具体例を元に、「学生時代力を入れたこと」の伝え方を持って説明します。

集団面接における「学生時代力を入れたこと」の伝え方

坂本:「学生時代力を入れたこと」を伝える時の注意点は、何に力を入れ、結果どういう成果が出たかという結論先行で話すこと。

具体的に言えば、

「私が学生時代に力を入れたことは、ベンチャー企業での営業のインターンです。

 

 中でも私はマネージャーとして、チーム全体の売り上げ目標100万円の達成に導きました。

 

 私が入社した直後は、月当たり100万円の売り上げ目標が達成できていない状態でした。

 

 その原因を社内の一体感の欠如、そして新人の育成不足にあると考え、週一回の勉強会を企画しました。

 

 勉強会の設計に当たって、全社員へのヒアリングに基づいた商材知識の共有。

 

 そして売り上げNo.1 の営業マンのノウハウ共有を行いました。

 

 その結果、徐々に勉強会で知識を得た新人が売り上げを伸ばす。

 

 それにより社内に切磋琢磨する空気感が生まれたことで、月当たり100万円の売り上げ目標を達成しました。」

上記の例では、「学生時代に頑張ったこと」の中身である「営業のインターン」。

「売り上げ目標100万円の達成」という「成果」を結論先行で伝えています。

その上で、「一体感の欠如」「新人の育成不足」が、売り上げ目標に達しなかった要因だと伝えることで、「商材知識や営業ノウハウを学ぶ勉強会を開く」という行動に根拠付けがされている。

それ故、この例文は、「成果」を上げるに至ったプロセスに説得力が伴っています。

まとめると、まず結論先行で学生時代力を入れた「取り組み」と「上げた成果」を明確にする。

そして取り組みを行った理由や根拠を述べ、成果を上げるに至ったプロセスに説得力を持たせる。深堀に対して準備しておきましょう。

集団面接における「志望動機」の評価視点

坂本:志望動機の評価軸は、過去経験を志望動機に結び付けられているかです。

いわば、自社を志望する「きっかけとなる経験」があるかどうかということ。

「きっかけとなる経験」を問う理由としては、裏付けとなる経験がある確固たる志望動機なのかを確かめたいからです。

例えば、新聞をほぼ読んだことのない学生が「社会にとって必要なことを伝えたい」と新聞業界、記者を志望しても、面接における説得力は生まれません。

では過去経験と絡め、どう志望動機を伝えるべきかを具体例と共に説明します。

集団面接における「志望動機」の伝え方

坂本:ここではとあるインフラ系企業の内定者が集団面接で話していた内容を元に解説します。

『私は、世界中の誰もが安心して暮らせる社会を作りたいと考え、御社を志望しています。

 

私は大学時代、ボランティア活動の一環でブラジルに半年間滞在した経験があります。

 

ブラジルでは都市周辺部でも道は整備されていないまた、水道水の質も悪く大変住みにくい環境でした。

 

そのような現実を目にし、日本のインフラ設備の質の高さを実感しました。

 

この経験を通じて、世界中の誰もが快適で安心して暮らせる社会にしたいと感じました。』

この志望動機では、自分自身の過去経験、そしてインフラ系企業を志望するに至ったストーリーが簡潔に述べられています。

これによって、一貫性・説得力が伴う志望動機になっている。

このように、企業の事業内容やプロダクトを志望するようになった自分のストーリーを伝えることで、企業側に納得感を持たせることができるんです。

集団面接における「自己PR」の評価視点

―では最後に、自己PRの評価視点、そして伝え方について教えてください。

坂本:集団面接における「自己PR」の評価視点は、過去経験からわかる「自信の強み」を伝えられているかどうかです。

自己PRを聞く理由は、この就活生は、自社のどんな仕事をすれば活躍できるか、どの部署に配属するべきかという採用後のイメージを膨らませたいからです。

そのため、自己PRは「○○に力を入れきて、その中でどんな強みを発揮してきたのか」これを、イメージがわきやすいように具体的に伝えることが必要。

そこで集団面接の自己PRでポイントとなるのが、

・その行動をとった背景・理由を伝えること

・課題・困難をどうやって乗り越えたかを伝えること

この二点を組み込むことで、自己PRの対策になります。

集団面接における「自己PR」の伝え方

坂本:では具体例を用いて、集団面接における自己PRのポイントをお伝えします。

集団面接でありがちな自己PRは

「私は大学時代にボランティアサークルを立ち上げ、3年間代表を務めました。

この経験で培ったリーダーシップを御社での仕事で発揮したいと思います」

というもの。

しかし、この自己PRではどういった目的でその行動をとり、どういった場面でリーダーシップを発揮したのかが伝わらない。

そのため面接官は、「本当にこの就活生にリーダーシップがあるの?」と疑わしく思います。

そこで重要になるのが、どういった理由で力を入れ、その中でどういった課題があったか、強みを活かして困難をいかに切り抜けたか、これらを伝えること。

そして自己PRの内容に具体性を持たせましょう。

先ほどの例を使って説明すると、

「私は、キャンパスや大学周辺の公園が、学生が散らかしたゴミで汚れており、地域の人たちに迷惑をかけている。

そこで地域に貢献するためにゴミ拾いを行うボランティアサークルを立ち上げました。」

サークルを立ち上げた理由を伝えることで、「周囲への貢献欲求」の強さをアピールできる。

「最初はサークルに人が集まりませんでしたが、自分から毎日率先的にゴミ拾いすることで、共感してくれるメンバーを集めることができました。」

上記の「人が集まらない」という課題を、率先して行動することで周囲の人を巻き込み解決したエピソード。

これを伝えることで、周囲の人を巻き込むリーダーシップ、自分から率先して物事に取り組む行動力が強みだと人事にイメージさせられる。

上記のように、物事に力をいれた背景、課題の乗り越え方を自己PRに加えることで、集団面接における自己PRの対策はばっちりです。

集団面接で、就活生がやりがちな失敗とは?

—最後に集団面接で、就活生がやりがちな失敗について教えてください。

坂本:よく集団面接で就活生が陥る失敗は、集団面接ではただ目立てばいいというもの。

だから、異常なくらい大声で話すとか、「えー」とか言ってオーバーリアクションするとか、うなずきの角度がえげつないとか(笑)

そういう就活生はたまにいます。もちろん目立つこと自体は重要ですが、ただ集団面接で目立てばいいというわけではない。

重要なのは目立ち方。

就活生が持つ意識は、「自己PR」や「学生時代力を入れたこと」で自分の魅力を訴求すること。

つまり、「与えられた質問の中で目立つ」という意識で集団面接に臨んでください。

―あくまで与えられた質問への答え方で目立つこと、そして自信をもって話しきることが重要ということですね。

ありがとうございました。

 

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