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【現役人事の就活基礎講座】グループディスカッション編

多くの企業の選考で使われている、グループディスカッション。何が評価されてるの?どんなことをすればいいの?そんな人もいるのでは。そこで今回は、現役の人事担当者にグループディスカッション突破の秘訣をたっぷり伺いました!

2017.11.27.Mon

インターンの選考や本選考の面接の前で、絶対に行うグループディスカッション。

就活生の皆さんも、このグループディスカッションに頭を悩ますのではないでしょうか?

 

そこで、現役の人事コンサルタントの坂本さん(仮名)にグループディスカッションのタイプや、人事の評価点、対策方法を聞きました。 全就活生の皆さん必見の内容です。

目次

1.グループディスカッションの種類とは?

2.グループディスカッションにおける人事の評価視点と対策方法

3.グループディスカッションの役割分担と注意点

グループディスカッションの種類とは?

—では最初に、グループディスカッションにどんなタイプがあるんでしょう?

坂本:グループディスカッションには、以下の3つのタイプがあると考えてください。

選択型GD 複数の選択肢の中から選び出す。
出題例:彼女と旅行に行くには、金沢と沖縄のどちらがよいのか

自由討論型GD 答えのない問題について討論する。
出題例:社会人になる上で必須の資質とは?

ディベート型GD 賛成反対に分かれてディスカッションを行う。
出題例:A,B,C,D,E、この5人の候補の中から、次期サークルの代表を選びなさい。

この3つの各注意点について、順番に解説していきます。

選択型グループディスカッションについて

よく就活生がやってしまいがちな選択型のグループディスカッションの進め方は「メリット・デメリットを多く出してそのメリット・デメリットを評価しあう」というもの。

しかしこれは、正しいやり方ではありません。

なぜなら、メリット・デメリットを評価し合うだけでは、

「金沢では、海鮮料理が美味しい。だから金沢の方がいい」
「いやいや、沖縄にはきれいな海があって観光スポットも多い。だから沖縄の方が良い」

こういった水掛け論に陥ってしまう危険性があります。

そこで正しい選択型グループディスカッションの手法は、以下の3フローを踏んで、議論を進行させること。

1.前提定義
2.評価軸の設計
3.選択の判断

「彼女と旅行に行くには、金沢と沖縄のどちらがよいのか」

この出題例での前提把握とは、

・彼女と旅行に行くのはどんな年代の人なのか
・旅行に行く期間はどれくらいなのか

こういった前提事項を決めること。

この前提を決めておかないと、ある参加者は大学生カップルの旅行に対する意見を述べ、別の参加者は、社会人カップルの旅行に対する意見を述べる。

こういった議論の食い違いが起きる可能性があります。

議論の食い違いを防ぎ無駄な時間を作らないためにも、前提の定義が必要となります。

では、ここで仮に旅行に行くのは30代後半のカップル。そして旅行に行く期間は、3泊4日と設定します。

次に重要になってくるのは、評価軸の設計です。

30代後半のカップルが、2泊3日の旅行に求める要素というと例えば、

・美味しい食事を堪能できること
・旅行で日頃の疲れを取れること

のような2点が、30代後半カップルの評価軸になります。

この2つの評価軸をベースにして、金沢、沖縄どちらが旅行先として良いのかを判断するわけです。

この選択型のグループディスカッションにおける人事の評価視点は「前提→評価軸の設計→選択の判断」というフローを経た上で、誰がどの役割を担い結論を出せているかという点になります。

自由討論型グループディスカッション

自由討論型グループディスカッションの進め方

自由討論型グループディスカッションの流れも、選択型とほぼ同じです。

前提定義→意見出し及び意見の精査→意見の絞り込み→発表準備の順で進行していきます。

ここでは、先に述べた「社会人になる上で必須の資質とは?」というテーマに沿って解説します。

まず最初に、議論の前提を定義しましょう。

前提の定義でポイントになるのは以下の2つ。

①言葉の定義
資質とは何か、Excelといった「実務能力」なのか、一生懸命さといった「スタンス」なのか

②主語・対象の整理
社会人になるのは誰か、高卒学生なのか大学生なのか、あるいは日本で就職する外国人などなのか

③議論のゴールイメージの共有
何をどこまで発表するかを決める。具体的な資質とその根拠、そしてその資質をもつことでなれる社会人像

この前提に沿って、各メンバーが意見を出しあい、班として共通の意見を設定した上で発表を行いましょう。

これも選択型グループディスカッションと同様に、議論の食い違いを防ぐために重要です。

自由討論型グループディスカッションの注意点

自由討論型グループディスカッションにおいて、人事が見ているポイントは2点。

1点目は、前提に沿った上で、自分自身の価値観をアウトプット出来ているかどうか。

価値観を元にした自分自身の意見を述べられているかどうかで、思考力が備わっているか、また各個人の個性を見たいという人事側の思惑がありますね。

テーマの例に合わせるならば、各メンバーそれぞれが、社会人になる上で必要だと思う資質を根拠ともに意見を伝えられているかどうかです。

2点目は、ファシリテーション力です。

大前提ですが、グループディスカッションは勝者を決めるディスカッションではなく、チームで一つの結論を導きだすもの。

チーム全員を合格させるつもりで、相手の意見を批判するだけでなく、相手の意見を聞き、そう思った理由などを質問することが重要です。

良質な議論ができるような、気遣い・配慮ができているかを人事は見ています。

ディベート型グループディスカッションについて

ディベート型グループディスカッションの進め方

ディベート型のグループディスカッションでは「論理的に意見を述べられるか」「チーム内でより論理的な結論を出せるか」といった視点から論理的思考力を見ています。

またこのケースのディスカッションは、議論が始まる前に資料が渡され、各メンバーの役割が固定された状態でスタートするケースが多いです。

「A,B,C,D,E、この5人の候補の中から、次期サークルの代表を選びなさい」

このテーマを例にとると、A,B,C,D,Eそれぞれの定性情報が資料で渡され、就活生①はAを代表に推薦し、就活生②はBを代表に推薦する。

このように、役割分担が分けられた状態で議論がスタートします。

ディベート型グループディスカッションの注意点

勘違いしてはいけないのは、ディベート型グループディスカッションは論破の応酬、喧嘩になりがちですが、それが目的ではないということ。

重要なのは、議論を成立させチームの見解を導き出すために、判断基準を設定することです。

上記のテーマを例にとるならば、サークルの代表に求められる能力を定義し、判断基準として設定する。

そして、A,B,C,D,Eの定性情報を元に、定義した判断基準と照らし合わせていくことがディベート型グループディスカッションでは求められます。

グループディスカッションにおける人事の評価視点と対策方法

—グループディスカッションには大きく分けて3パターンあると。ではグループディスカッションの際、人事は学生をどんな視点から評価しているんですか?

坂本:評価点は以下5つの能力がチーム全体で発揮できているかどうかを見ています。

問題構造化力
問題の構造を捉え、何を議論すべきかを明示する能力

リーダーシップ
議論の論点をチームで明確にして、その論点を解決させる力、まとめる力。

コミュニケーション能力
発信力と傾聴力を発揮しているかどうか

調整能力
議論の方向性が異なるベクトルになった時にどう調整するのか

チームマネジメント能力
時間内に、グループとしての見解をまとめあげられる。

グループディスカッションを行う企業側の意図として、社会人として必要な資質を見たい。

社会人になると毎日のように、売り上げを上げるにはどうすればよいか、業務上の課題をどうやって解決したらよいか、これらについて議論が繰り返されている。

なので、実際にチームで議論を行うグループディスカッションは、社会人としての資質を図る上で最適な選考方法。

これらの5つの能力は、社会人として必要とされる資質のためグループディスカッションの評価軸になっています。

—ではこの5つの能力について、それぞれ解説をお願いします!

グループディスカッションにおける問題構造化力とは?

1点目の問題構造化力とはつまり、問題の構造を捉え、重要な論点を明確にする能力です。

問題の因果関係を明確にして、重要な論点を洗い出す作業が社会人では必要とされる。

それ故問題構造化力をグループディスカッションで見ています。

例えば「レストランの売り上げを伸ばす」というお題がグループディスカッションで出た際に、様々な論点がありますよね。

皆さん、議論の議題を構造化するロジックツリーはご存知でしょうか?あくまでも一例となりますが、このお題を構造化すると以下のようになります。

「売り上げ」=「客数」×「客単価」
「売り上げ」=(「座席数」×「回転率」)×(「平均単価」×「注文数」)

まず売り上げを伸ばすことを考えると「客単価と客数、どちらを上げるべきか」この論点が出てきます。

そして、客単価を上げる上では、そのレストランの平均商品単価、注文数を伸ばすにはどうすればいいかという論点が生じる。

客数を上げるためには、回転率を高めるにはどうすればいいか、座席数を増やすにはどうすればいいか、そういった論点が生じます。

レストランの売り上げを伸ばす上での論点を以上のように、論理的に構造化できているかどうか。 それが問題構造化力となります。

グループディスカッションではホワイトボードや紙を与えられることが多い。

それらを使って論点を構造化できると、議論の進行や班員の理解度を高め、人事からの評価を得ることもできます。

グループディスカッションにおけるリーダーシップとは?

2点目のリーダーシップとは論点を特定しまとめる能力になります。

例えば、選択型グループディスカッションは「前提→評価軸の設計→選択の判断」のフローで進行するべきだとお伝えしました。

つまり論点が「議論の前提について」「評価軸について」「結論の選択について」と変化していきます。

ここでいうリーダーシップとは、議論の結論をまとめ全体に共有した上で、議論を次のステップに進める推進力のこと。

社会人の議論の場でも、意見がまとまりきらず煮詰まることも多い。

そこで、論点を絞って議論を進めるリーダーシップが、マネジメント層だけでなく議論の参加者全員に求められます。

なので、グループディスカッションにおけるリーダーシップ、これが班員に備わっているかを人事は見ています。

リーダーシップの発揮の仕方、対策を具体的に表すと

「○○という論点に対しては、△△という結論がでた、という認識でよろしいですか?」

こういった発言で、議論を整理した上で、

「先ほどの議論では△△という結論が出ました。次は、□□について議論すべきだと思うのですが、どうでしょうか?」

この発言で、議論を先に進めると、グループディスカッションにおけるリーダーシップの評価を得られます。

グループディスカッションにおけるコミュニケーション能力とは?

3点目のコミュニケーション能力を分解すると「発信力」「傾聴力」となります。

結論と根拠を述べる、簡潔かつ論理を伴ったコミュニケーションが社会人には必要とされますし、自分とは異なる意見や耳の痛い意見を聞かなければ、正確な意思決定が下せない危険性もある。

こういった理由から、発信力・傾聴力は求められるわけです。

グループディスカッションにおける発信力とは論点を抑えた上で、根拠を伴い自分の意見を明確に伝えられているかどうかです。

論点とずれた意見や根拠、理由のない発言をしてしまうと、発信力が欠如しているとみなし、人事は減点評価します。

傾聴力とは、人の意見を丁寧に聞く力です。

例えば、相槌やうなずきをすることで発言をしやすい空気感を作れているか。

また、相手の発言が自分の意見と異なる場合、むやみに否定しないことが重要です。

かつ、相手の発言の意図や発言内容を具体化できるとより良い。

つまりグループディスカッションにおいては、自分の考えと異なる意見や、陳腐な意見が出てきた時でも、相手の意見を聞き入れること。

その上で、意見の裏にある意図をくみ取り、チーム全体にとって意味のある物に変換すること。

以上の2点が、ポイントです。

グループディスカッションにおける調整力とは?

4点目の調整力とは、議論の流れが異なる方向に向いた時に、修正できているかという視点です。

この調整力を発揮するには、現在の論題を把握した上で、「ここで決めるのは議論の前提」といった目的意識を持つ必要があります。

社会人の議論では、ただ議論に参加するのではなく、テーマの絞れた良い議論にするという個々人の目的意識が必要とされます。

この調整力は、議論にただ参加しているのではなく、議論の質向上に努められているかどうかを測っています。

調整力を発揮する例として「ゴミのポイ捨てをなくすにはどうすればよいか?」というテーマがグループディスカッションで与えられたとします。

「ゴミのポイ捨てが起きている場所はどこか」といった前提について議論している時でも「ゴミのポイ捨てに罰金を掛けるべきだ」といった議論の流れに反した解決策の提案がメンバーから出る。

その結果、議題が「設問の前提」から「設問の解決策」に飛ぶことがあります。

ここで、「ごみのポイ捨てに罰金を掛けるべきだ」といった発言が出た時に 「それも解決策の一つとして良いけれど、今は設問の前提について話しているので、具体的な解決策は後で考えましょう」などと、議論の流れを調整する発言ができる。

そういった観点で、調整力が発揮できていると評価されます。

この調整力を発揮するには、現在の論題を把握した上で「ここで決めるのは議論の前提」「今は解決策について議論するフェーズ」といった目的意識を持つ必要があります。

社会人の議論では、ただ議論に参加するのではなく、テーマの絞れた良い議論にするという個々人の目的意識が必要とされます。

この調整力は議論にただ参加しているのではなく、議論の質向上に努めらているかどうかを測っています。

グループディスカッションにおけるチームマネジメント能力について

最後のグループディスカッションにおけるマネジメント能力は、制限時間内に議論の結論・発表というアウトプットを出せるかどうかという観点です。

社会人になると、短い納期設定で事業内容の立案、事業の課題洗い出しなどを命じられることも多い。

その場合、限られた時間内で求められているアウトプットを出せるかが、非常に重要になります。

本格的なディスカッションに入る前に、時間配分を以下のように設定できると理想です。

出題例:レストランの売り上げを2倍にする方法を考えてください。

課題定義(3分):出題の意図や、レストランの種類、立地など議論の前提の定義
意見のブレスト(10分):テーマに対する答えのアイデアを出し合う。
意見の整理・まとめ(10分):メンバーから出された意見をまとめ、チームの結論を出す
発表の形に落とし込む(3分):発表者の決定、また議論の前提や、結論、結論の根拠をロジカルにまとめる
発表の予行演習(2分):発表のリハーサルを行い、抜け落ちている論点や与えられた時間内に発表できているかを確認する
予備の時間(2分):時間内に結論がまとまらないリスクに備えて、事前に時間を残しておく。

予定の時間通りに、議論が進んでいるのかを監視する。

そして残り時間が少なくなった時、チーム全体に議論のスピードを早めるよう注意喚起をすることが必要です。

グループディスカッションに臨む上で、タイムキーパーの役割を割り当てて、時間配分や残りの時間等をチームに共有することも有用です。

グループディスカッションの役割分担と注意点

ータイムキーパーというお話しが出ましたが、グループディスカッションでは役割分担が重要だとも言いますよね。

役割分担は、一般的に言われる司会、書記、監視者、タイムキーパーの4つで良いのですか?

坂本:そうですね。

・議論を整理し活性化させる「司会」
・議論の経過を書き留め可視化する「書記」
・議論の流れが本題や現在の議題から逸れていないかを確認する「監視者」
・スケジュール通りに議論が進行しているかを確認し、タイムマネジメントを担う「タイムキーパー」

基本的にグループディスカッションでは、以上の4つの役割があるという認識でいいと思います。

ですが、この4つの役割をただこなしているだけでは、人事の評価は得られません。

例えば、時間を測るタイムキーパーにも、議論を促進するような発言やアイデア出しは求められます。

結局は、先ほどの項目「グループディスカッションにおける人事の評価視点と対策方法」で述べた5つの能力が求められるのです。

例えば、本題と逸れた議論が班内で行われている時は、司会かそうでないか関係なく、議論の流れを修正する発言が求められます。

問題構造化力、リーダーシップ、コミュニケーション能力、調整能力、チームマネジメント能力。

この5つの能力の内、チームに欠けている能力はないか?この視点を持ってグループディスカッションに臨むべきです。

また、グループディスカッションにおいては、発表の質以外にそのグループ自体が、アウトプットを出すまでにどういうチームになるかという評価視点もあります。

逆に言えば、どれだけ良い結論が出てもチームとして機能していなければ、我々としては減点評価となります。

役割分担における注意点

また、グループディスカッションでよくある勘違いとして、司会をやると人事の評価が高くなると言われます。

確かに司会という役割は、問題構造化力、リーダーシップ、コミュニケーション能力、調整能力、チームマネジメント能力、これら「グループディスカッションにおける人事の評価視点と対策方法」で述べられている人事の評価視点を網羅できます。

しかし、全ての評価視点を網羅できる故に、司会がミスリードしてしまうとその班のアウトプットの質は著しく落ちてしまうことも。

そうすると、司会役の就活生は大きな減点評価を食らう可能性があります。

なので、司会を果たせばグループディスカッションに有利で選考対策になる、とは一概に言えません。

重要なのは、グループディスカッションでは問題構造化力、リーダーシップ、コミュニケーション能力、調整能力、チームマネジメント能力。

これら5つの評価視点・能力があると知った上で、チームの中で欠けている能力を発揮することですね。

—ただ司会をやればいいのではなく、グループディスカッションで必要とされる能力を知り、発揮していくことが重要なわけですね。 ありがとうございました。

 

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