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「やりたいことを見つけるために公務員になった」慶應生が語る、公務員というキャリアの魅力

「やりたいことを見つけるために公務員になった」という河原さん。公務員として「やりたいことを見つける」とはどういうことなのでしょうか?また、公務員といえば「安定している」イメージの代表格。一方で「面白くない」「やりがいがない」というイメージも持たれがちです。でも一体、公務員とはどんな仕事なのでしょうか。お話を伺いました。

2017.10.08.Sun

公務員のイメージは安定?つまらない?

公務員といえば、どんなイメージがありますか?

前向きなイメージでは、「安定している」や「地方を支える」「福利厚生がしっかりしている」など。

一方で「仕事がつまらなそう」「やりがいが無さそう」という声も。良いイメージばかりではないのも事実です。

でも本当に公務員は「つまらない」「やりがいが無い」仕事なのでしょうか?

そこで慶応大学を卒業し、現在は県庁に勤める河原さん(仮名)に、取材を実行。

河原さんは「やりたいことを探すために公務員になった」と語ります。それは一体どういうことなのでしょうか?

就活でやりたいことが見つからず悩んだ

―よろしくお願いします。慶應生と言えば、だれもが羨む大手民間企業に就職する、なんてイメージもあるのでは。河原さんは、いつから公務員を志望し始めたのですか?

河原:志望し始めたのは大学4年生の5月から。公務員志望者としては結構遅い方です(笑)。

最終的に公務員として内定をもらったのは。大学4年生の12月です。

―スケジュール的には少し遅めですね。民間企業の選考も受けていたんですか?

河原:そうですね。最初受けていた企業は、主に金融や保険、不動産といった超大企業。でも正直、就活は全然うまくいかなくて。

―そうだったんですね。どうして就活がうまくいかなかったのでしょう?

河原:「本気でやりたい仕事がなかった」からじゃないかと思います。

どこの企業でも面接では「やりたいことは何ですか?」って聞かれるんですよね。

そう聞かれるから、何か考えなきゃって思って、「やりたいこと」をひねり出して、選考を受けていたんです。

でも、どの仕事も「本気でやりたい」とは思えてなかったし、それを人事に指摘されることが多くて。

「ESに書いてあることを、本当にやりたいと思ってる?」。色んな企業の面接で、何度もこれを言われて(笑)

―それはキツいですね…結局「本気でやりたいこと」がないから、志望動機として弱いし上手く伝えられないと。

河原:単純に、人事の方に熱意が伝わらなかったんだと思います。

5月の前半には、持ち駒がほぼ尽きちゃって。就活を一から見直さなきゃいけない状態まで追い込まれました。

周りの友達がどんどん内定に近づく中、やりたいことを伝えられず、面接で撃沈する日々。

それが続いていたから、本当に苦しくて。

「自分は何をやりたいんだろう?」とにかくこれに悩み続けましたね。

まさにどん底だった時、たまたま公務員として働く、サークルの先輩にお会いしたんです。

様々な課で経験を積める公務員。やりたいことを見つけるために公務員に

ーそれが大きな転機だったんですね?

河原:まさしくそうですね。

先輩に「やりたいことがなくて、就活全然うまくいかないんですよ」と話をしていたら、

「公務員には色んな部署があって、やりたい仕事が見つけられる環境だよ」と言われて。

正直に言うと、その先輩に会うまでは公務員に全く興味がなかったんです。

むしろ「つまらなさそう」とか「お役所仕事で固い人が多そう」とか。いいイメージがなくて、就職先の選択肢として考えたことすらありませんでした。

—先輩のお話を聞いて、そのイメージが変わったんですね。

河原:そうですね。それがきっかけで公務員についていろいろ調べ始めて。

先輩の言う通りで、本当にいろんな課があるんですよ。

例えば、スポーツ課や会計課、土木課、人事課、観光課とか。様々な部署を、3年単位で異動するんです。

すると、最初の3年は県のインフラを整備する仕事から、次の3年は県自体をPRする仕事に移ったり。

民間企業であれば、違う業界に転職しないと経験できないような、幅広い業務を経験できる。

だから公務員になって、いろんな仕事に触れながら、本当に自分が好きなことを見つければいいんじゃないか。

こう思って、公務員を受けると決めました。

―でも「やりたいこと」が、明確にあったわけではなかったんですよね?

河原:はい。だから面接で聞かれた時でも、「やりたいことがない」と素直に伝えていました。

「現時点でやりたいことはないけれど、仕事を通じて見つけていきたい。だからどんな仕事にも積極的に取り組んでいきたい」と。

―「やりたいことがない」という弱みを、ポジティブな言い方に変えて伝えていたと。

河原: これが逆に功を奏したと思います。公務員には本当に多くの課、仕事があって基本的に公務員は3年単位で異動になる。

だから「やりたいこと」を強く持っている人、例えば観光課で仕事をしたくて、他の仕事にはあまり興味がない人。

そんな人は、異動が頻繁にある公務員キャリアのどこかで、モチベーションを落としかねないし、公務員には向かない人もいる。そういう認識が人事にもあると言います。

だから「やりたいことがないからこそ、色んな仕事を経験して見つけたい」というスタンスが評価されたのだと思います。

―でも失礼ですが、それを聞くと「公務員ってやりたいことがない人の集まりなのかな…?」そんなイメージを持ってしまいます(笑)。

河原:そうですよね(笑)。

もちろん公務員は、やりたいことがない人の集まりではないですよ。

人に広く必要とされる仕事をしたい、地元のために働きたい、そういう理由で公務員になった人もいるし。

僕のように、やりたい仕事を見つけたいという理由でなった人もいます。

でも僕の経験から一つ言えるのは、公務員は県民を支える必要不可欠な仕事ができる。

そして「やりがい」「自分がやりたい仕事」を見つけられる環境だということ。

経理課での業務経験で「自分のやりたいこと」を見つけられた。

―ご自身の経験から、公務員はやりたいことを見つけられる仕事だと。では今どんなお仕事をしているのですか?

河原:僕は今、経理課で土木事業に関わる仕事をしています。

簡単に言えば、県の予算から予算のポートフォリオを組んで、各課に配分する。

そして事業者と契約を行い、契約内容に沿って事業が進んでいるかを、監査する仕事です。

―事業の始まりから終わりまで関わる重要な仕事ですね。その業務を通じて、ご自身の「やりたい仕事」が見つかったんですか?

河原:公務員になって2年経ちますが、「人々の生活に役に立つプロダクトやサービス」を支える仕事が、自分のやりたいことだと気づいて。

―ついにやりたいことを見つけられたと!きっかけは何だったんですか?

河原:僕は昨年、県道の開通という仕事に携わっていたのですが、そこで大きなやりがいを感じられたのがきっかけです。

昨年主にやっていた業務は、事業者と県庁間の契約書を作成すること。それに加えて契約書にある数値にミスがないかを探す業務。

とても地道な仕事だし、苦労もしました。

でも、我々は市民の方々から頂いた税金で事業を進めている。だから、絶対に契約書にミスがあってはならない。大きな責任感を感じながら、業務に取り組んでいましたね。

そうして最終的に事業が完了して、実際に出来上がった道路を見たときに、本当に感動して。

地道な仕事かもしれないけど、自分が支えたプロジェクトの結果が目に見える形で表れて。そして、それが市民の生活に貢献していると思えたんですよね。

市民の生活に必要なプロダクトやサービスに関わる仕事ができる。

これが公務員という仕事の本分ですし、まさに自分の「やりたいこと」だったと感じています。

―就職して、ようやく自分の「やりたいこと」に巡り合えたわけですね。

河原:少し遅かったですね(笑)。

一般的には、公務員って魅力の薄い仕事かもしれない。

上の方針に従って仕事を進めることが基本だし、民間企業と比べると裁量権は狭い。

でも安定した環境で、人の役に立つ仕事、生活に必要不可欠な仕事。そんな仕事をしたい人にはぴったりの職業。

そして何よりも「やりたいことがないから、仕事を通じて探したい」。そんな学生でも受け入れる懐の深さが、公務員という仕事にはあるとお伝えしたいですね。

―なるほど。公務員は市民の役に立つ仕事ができるというやりがい、そして様々な業務を経験しながら、自分のやりたいことを導き出せる仕事なのかもしれません。

今日はありがとうございました。

 

(取材・文 就プロ編集部:太田裕介)

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