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就活でも人気の高い優良企業、JR東海。今後の展望は?

就職先として就活生からも人気の高い鉄道業界。今回はJR東海を中心に、JR大手3社を比較します。規模の大きさや企業としての安定性を取り上げられることの多いインフラ企業ですが、その実情はどのようなものなのでしょうか?

2016.10.01.Sat

我々の生活に身近な鉄道業界は、就職活動においても高い人気

今回の記事では、私たちの暮らしに欠かすことのできないインフラの一つである鉄道業界を取り上げます。 鉄道事業は、私たちの生活にとって不可欠で身近なインフラであることはもはや言うまでもないでしょう。

ただ、最近では鉄道会社と言っても、大手を中心に積極的に新規事業に参入したり、駅ビル・駅ナカ事業、またSuica、TOICAなど電子カードによる電子マネー事業にも力を入れたりするなど、本業以外での存在感も日々大きくなってきています。

各企業によって差はありますが、鉄道会社において、純粋な運輸業の売上を除く他事業の売上は、全体の3割~5割を占めるほどになっています。 国内の鉄道業界における売上高トップ3の会社は、上から順にJR東日本、JR東海、JR西日本の3社となっています。

この3社はいずれも就活生にとって人気の高い企業であり、かつ就活においては最難関企業と言われる企業でもあります。今回はその中でも、「高速鉄道事業」において強みを持ち、他の鉄道会社とは一線を画すJR東海を中心に、鉄道業界の趨勢を見ていきます。

安定、高収益の鉄道業界。注目すべきはJR東海

まずは、近年の各社の動向について確認してみたいと思います。 はじめに、各社の売上高の推移から見てみましょう。

グラフからも明らかなように、鉄道業界においては長らくJR東日本が圧倒的な売上1位を守り続けています。それをJR東海、JR西日本の2社が追いかけるという構図です。ここ数年間は、この3社間での順位の変動はありません。

全体を俯瞰してみてみると、いずれの3社にも共通していることは、非常に高い売上を安定して残していること、また少しずつではあるものの、各社とも着実に売上高を伸ばしつつあるということです。

これは近年拡大を続ける訪日旅行者の需要を取り込むインバウンド戦略が順調であることに加え、シニア層の利用を増やせたことが運輸収入の増加につながったと言えそうです。トップのJR東日本は、北海道新幹線を開業したことなどでも話題になりましたね。また、流通業、不動産業といった鉄道事業以外でも増収となったことも売上増加につながっています。

次に、3社の経常利益を見てみます。

いずれの会社も、年々着実に成長し続けています。この中で注目すべきなのは、JR東日本とJR東海との間で、順位の変動が起きていることです。この順位の入れ替えが起きたのは2012年のことです。JR東日本の方が圧倒的に高い売上を伸ばしているにも関わらず、利益額においてはJR東海が上回る形となり、それ以降もその差は徐々にですが開きつつあるようです。

JR東海は、運輸収入の約9割を東海道新幹線が稼いでいます。東海道新幹線は単価、稼働率が高く、利益が出やすい構造である他、多くの路線を運営しているJR東日本、西日本と比べ維持に掛かる費用や工数なども少ないことから、利益率が非常に高くなっています。

JR東海の経常利益率は30%近い数値となっていますが、これは他業種などと比べても、非常に高い数値です。高い売上に、高い利益率を誇る、超優良企業だと言えますね。

また、利益率が高いだけでなく毎年順調に利益額を伸ばしているJR東海ですが、この好調について、東日本大震災による需要の縮小の反動や、観光をはじめとして各サービスの利用者が順調に増加した結果だとしています。

13年度には伊勢神宮の式年遷都、また東京ディズニーリゾートの開業30周年など東海道新幹線沿線での大型イベントが相次ぎ、収益増への勢いに乗ることができたと考えられます。新型車両を投入し走行速度をアップしたことで、繁忙期の本数を増やすといった施策も功を奏し、単月での輸送量もプラスが続いています。2020年には東京オリンピック・パラリンピックが開催されることからも、今後もますますの集客が期待できそうです。

安定だけではないJR東海の新たなチャレンジ

上述したように、その公益性の高さや安定性から、就職活動においても人気の高い業界の一つである鉄道会社ですが、その中でも、JR東海は業態、業績において一線を画していることがわかりました。

また、JR東海の大半を稼ぐ新幹線だけでなく、「リニア中央新幹線の開発」「高速鉄道技術の海外輸出」などの新しいチャレンジにおいても注目が集まっています。そのため、今後もますますの成長が期待される同社には日本だけではなく、世界からも注目が集まっています。 では、JR東海のこれからの展望はどのようなものなのでしょうか。

新技術を通じて日本全体に貢献

JR東海は上述の通り、東海道新幹線をメインとして、在来線、また鉄道以外の事業においても、安定した高い収益を残しています。

その上で、国家の威信をかけた、新たなプロジェクトにも挑戦しています。 まず1点目が、現在の新幹線の約2倍のスピード「時速500km」で走る最新型の新幹線「リニア中央新幹線」への取り組みです。これが実現すれば、東京−大阪の移動時間が大幅に短縮されます。その結果、沿線地域だけではなく、日本全体にとって様々な経済効果をもたらすことが期待されています。

JR東海 拓殖康英社長の言葉を引用すると、

『日本を支えてきたという「誇り」と日本を支え続けるという「使命」が、まさに「支えとなるもの」であり、この支えがあるからこそ、次なる日本を創造するという高い目標、超電導リニアによる中央新幹線計画のような新しいプロジェクトにチャレンジする活力が生まれてくるのだと思います。』

と述べています。

この言葉からも分かるように、JR東海の仕事は、日本という国の経済や社会を支える、誇りある重要な仕事です。またその基礎が磐石であるからこそ、新しいことにも果敢にチャレンジしていくことができるのでしょう。

国内の運営だけではなく海外への進出も強める

もう1点は「高速鉄道技術の海外輸出」です。

近年、日本政府は成長戦略の一つとして、「インフラの輸出」を掲げています。その中でも特に力を入れているのが日本の鉄道システムの輸出です。国交省を中心にJR各社も、世界各国への売り込みを行っています。

確かにJR東日本、JR西日本も海外事業にも進出していますが、JR東海の海外展開における進捗状況は他の追随を許しません。同社の「高速鉄道システム」の強みを最大限に発揮していると言えるでしょう。

JR東海が有している高速鉄道に関する総合的な技術力は、世界最高水準にあります。同社ではこの総合的な技術力を活用し、海外における高速鉄道プロジェクトへの事業展開を推進しています。

その代表例は、今や台湾の主要な交通機関として定着している「台湾高速鉄道」です。このプロジェクトは日本の新幹線システムを導入した世界初の採用例で、JR東海はが中心となり、車輌の開発に関わっています。また、その他にもタイやマレーシアでの鉄道インフラの建設、海外鉄道会社からのコンサルティング事業の受託、また上述した「リニアモーターカー」の技術を用いた高速鉄道システムの海外展開にも既に着手を始めています。

東海道新幹線を中心とした国内の運輸事業だけでなく、積極的に海外進出を行っている企業であるということがわかります。

JR東海の今後に期待

今回は、JR3社の比較を通して、JR東海にスポットを当ててまとめてみました。

同社は、国内では東海道新幹線に次ぐ、第2の「日本の大動脈」として、リニアモーターカーを建設中であり、日本という国の将来に関わる巨大プロジェクトに取り組んでいます。

一方海外では、前述した、台湾、米国での展開に加えて、アジアを中心とした新興国での経済成長に合わせた、鉄道インフラの建設を相次いで行っています。例えば、タイやマレーシアなどでは新幹線の導入を前提とした高速鉄道計画も立ち上がっています。

今後もますます増えると考えられる、海外での鉄道需要をうまく取り込めるかどうか。まさにこの分野で日本最高水準の技術を有するJR東海は、より一層の成長が期待できます。

「リニア」と「高速鉄道システムの海外輸出」という2大プロジェクトに挑戦し、まさにこれからの日本を背負っていくにふさわしい会社。それがJR東海です。これまでも、そしてこれからも、日本だけでなく世界にとってもなくてはならない会社であり続けるでしょう。

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